♪ Summer glider

透明な夏は決まって誰かの春を掻き立てる

あの白い雲の中にはね

悲しみの雨が詰まってる


グライダーは少し笑って

そっぽを向いてしまったよ

揺らいだ影の奥の方誰かの足音


バス停の先で手を振る彼女

遠くの陽炎に揺らされて行かないでね


透き通る渇いた夏にあなたは

誰かと何処までも恋に落ちてしまうのかな

透き通る渇いた夏のあなたはグライダー

他の誰でもない私の光


空振り三振スラッガー

スポットライトが消えたあと

静かな顔のままでギュッと

拳を握り締めていた


それに代わって僕はどうだ

誇れるものが一つでもあるかい

蝉がうるさいまんま夜になっていく


頰を伝って落ちた汗が

アスファルトの上に痕を残す様

ほんの少しでもあなたの胸に

僕の跡は残せていますか


透き通る渇いた夏に僕はね

あなたと何処までも恋に落ちてしまいたいの

夕暮れに溶けていく飛行機雲が

今日のエンドロールの始まりを告げる


西陽に照らされて

別れ際の笑顔を思い出してる